こんにちは!BLOC NATION ラボチームです。

10月もラボチームでOpen IDEOの課題に取り組みました。今回はそのチャレンジの概要と、私たちのアイディアについてもご紹介していきます。(前回のチャレンジはこちらから:http://bloc-blog.com/2020/10/21/covid-19-global-south-health-and-livelihoods-challenge-openideo/

目次

  1. チャレンジ概要
  2. デザイン思考のプロセス
  3. アイディア紹介
  4. 終わりに

1.チャレンジ概要

まず初めてOpenIDEOのチャレンジに関する記事をご覧いただく方向けに、簡単にOpenIDEOのご説明をします。
OpenIDEOは世界でもっともクリエイティブと称されるデザインファームIDEOの「オープンイノベーション実践の場」として2010年に創立された、社会課題の解決を目指すグローバルコミュニティです。200以上の国と地域の人々を巻き込みながら、これまで70ほどの社会課題の解決に取り組んできました。

さてそんなOpenIDEOの今回のチャレンジは、”How might we reinforce a culture of generosity by creating charitable giving solutions that are more accessible, inclusive, and effective?” (どのようにして私たちは、よりアクセスしやすく、包括的で、効果的な慈善寄付のソリューションを創出することで、寛大な文化を強化できるだろうか。)でした。

(OpenIDEOホームページより)

今年世界規模で発生した現象を振り返ってみると、コロナウイルスの感染拡大や人種差別反対運動が盛り上がりを見せるなど、そのいずれも “generosity”つまり寛大さがキーワードの一つともいえる出来事でした。
そんな今年だからこそ、このテーマについて再考するよい機会だということができます。

今回のテーマについてOpenIDEOは、大企業家などの多額の寄付と同様に、一般の方々による日々の寄付の重要性を訴えています。しかしいざ私達が寄付をしようとすると制度やプロセスが複雑だと感じてしまうことがあり、具体的にどのようにすればいいのかわからないという現状が発生していることに注目しました。このような背景により、今回のチャレンジが掲げられました。

2.デザイン思考のプロセス

ワークはオンラインにて行いました。使用したツールはZoomとMiroで、Zoomを通して口頭のコミュニケーションを取りながら、Miroによって視覚的にアイディアを共有しました。

流れとしてはデザイン思考のプロセスに沿って、以下の流れで進めていきました。

  1. ペルソナ設定とアプローチ設定
  2. インスピレーション
  3. チャレンジクエスチョン
  4. アイディエーション

1.ペルソナとアプローチ設定

ペルソナとは、「○○の課題解決をする」という、○○にあたる人やモノのことです。私たちは以下のようにペルソナを設定しました。

特徴としてはInstagramを駆使している大学生で、情報感度が高い若い世代の女性となっています。また留学経験もあり、世界情勢に一定の関心があるペルソナとしました。

解決策のアプローチの設定ですが、OpenIDEOが呈示していた候補は以下の6つでした。

1. Intention(意図/寄付の目標)
2. Simplification of Choice(選択の簡素化)
3. Collective Giving(集団的寄付)
4. Black, Indigenous, & People of Color (BIPOC) in Digital Philanthropy(デジタル慈善活動における黒人、先住民族、および白人でない民族(BIPOC))
5. Women in Digital Philanthropy(デジタル慈善活動における女性)
6. The Next Generation: Young Donors(次世代:若いドナー)

上記6つの中から、私たち自身も次世代を担っていく世代に該当することもあり、 「The Next Generation: Young Donors(次世代:若いドナー)」を選択しました。

   

2.インスピレーション

ペルソナが抱えていると想定される課題を見つけるべく、 共感マップを活用してMiroの付箋機能に書き込んでいきます。

共感マップとはペルソナが置かれている状況や彼らの思考、感情などを理解するために使われるツールで、ペルソナについてより深い理解が出来る、またペルソナが明確化するため目指すべき指標のズレが減る、といった有効性があります。

発言/行動/思考/感情という4つの事象を設け、それぞれについて以下のような内容を書き込んでいきます。また付箋の色は 良い/悪い/どちらでもない/質問(疑問) に応じて区別します。

発言(Say):ペルソナが口にしそうなことや話しそうなこと

行動(Do):ペルソナがとりそうな行動

思考(Think):ペルソナが考えていそうなこと、ペルソナの持っていそうな価値観など

感情(Feel):ペルソナが抱えていそうな感情

これらをふまえ、実際に私達が作成した共感マップは下の写真のようになりました。

次に共感マップからペルソナの本質的な課題を洞察します。共感マップに載っているあらゆるファクトの中から、互いに矛盾、あるいは関連しているファクトに注目することなどを通して発見します。

 

3.チャレンジクエスチョン

2のフェーズで洞察したあとに解決したい課題を選択し、「この問いに答えたら課題を解決できる」というような問い立てを設定します。この問い立てがチャレンジクエスチョンであり、ここでのポイントはHMW(どのようにして私たちは、~できるだろうか)という形にすることです。そうすることであらゆるアイディアの可能性を広げつつ、適切に議論を絞ることができます。

ラボチームのチャレンジクエスチョンは「どのようにして私たちは、若い世代が寄付に踏み出せるような仕組みをデザインできるだろうか?」としました。

 

4.アイディエーション

いよいよアイディア出しの段階です。アイディエーションに取り組む際には、幅広くアイディアを生み出す拡散型思考を行うため、マッシュアップという手法を活用しました。

マッシュアップとはイノベーティブなアイディアの創出のため、現段階では結びつきが想定されていないようなもの同士のコラボレーションの創造を図る手法です。

(マッシュアップに関する記事もありますのでよろしければご覧ください:http://bloc-blog.com/2020/01/30/ideo-hello-design-thinking-lesson-2/

チャレンジクエスチョンに答えるようなアイディアの創造、という目的を念頭に置きながらカテゴリーを二つ設定し、それぞれのカテゴリー名を明確にします。

私たちはカテゴリ①を「若い世代を惹きつける」、カテゴリ②を「寄付の仕組み」とし、二つを掛け合わせることで「若い世代の寄付に対するモチベーションを高める」ようなアイディアを創出することを意図しました。

これら二つの中の各要素をランダムに組み合わせていきます。こうすることで既存の枠にとらわれないブレークスルーとなるアイディアを生み出すことが期待できるのです。

各カテゴリーの組み合わせ

   

3.アイディア紹介

前章でのプロセスを経て、私達が創出したアイディアについてご紹介したいと思います。

アイディアの目的でいうと、「SNSを活用して、若い世代の人々の寄付に対するモチベーションを刺激し、また彼らが簡単に始められるようにする」というものです。

今回はペルソナがInstagram好きということも踏まえ、手段としてのSNSをInstagramに特定し、Instagramを通して寄付をする仕組みを作り、Facebook社に提供することを意図しています。

いかにしてこのアイディアによって前述の目的を達成することが出来るのでしょうか。

まずInstagramは若い世代が頻繁に使用するメディアであり、自分自身が投稿する以外にも情報収集目的としても大きな機能を果たしています。さらに彼らにとって慣れ親しんだ日々のコミュニケーションツールとなっているというメリットもあります。また若い世代ということで、大きな金額はハードルが高いと考えられることから、少額から寄付を受け付けます。こうして「慣れ親しんだメディアに対する安心感」と「金額的負荷の撤廃」によってまずペルソナを惹きつけます。

またこの活動の輪を広げるべく、寄付をした人に「#donafriends」というハッシュタグをつけて投稿してもらいます。ハッシュタグで活動の認知度を上げることが出来ること、これがInstagramを活用する別の意義でもあります。寄付をした人のアカウントには以下のような葉っぱ(寛容さと友情の輪の芽生えの象徴として )のマークがついて、誰が寄付したのかは他人からも見えるようになっています。

付与される葉っぱのマーク

マークは3か月間寄付をしないと消えてしまいますが、期間内にまた行えば再度付与されるようになります。

さらに運営側は公式アカウントを作成し、まとめサイトや動画など、寄付に関する情報を投稿しながら主体的に運動をリードしていきます。

私たちのアイディアをポイントでまとめると、以下のようになります。

・Instagramを通して寄付をする仕組みであり、小額スタートを可能にしながら同時に参加者からの輪を広げていく

・特異的なマークによって参加者を一目で見てわかるようにする

・始める際に必要な情報を、運営側の作成する公式アカウントを通して届ける

(提出したアイディアの原文はこちらのリンクよりご覧いただけます。:https://challenges.openideo.com/challenge/reimagine-charitable-giving-challenge/ideas/expanding-a-circle-of-giving-with-social-media

   

4.終わりに

いかがでしたでしょうか。1のチャレンジ概要でもお伝えしたように、この時期だからこそ「寄付」「寛容性」というテーマについて再考する良い機会ですよね。もし皆さんが同じテーマに取り組まれるとしたら、どのようなアイディアが生み出せそうでしょうか。お時間があれば今回ご紹介したプロセスをご参考にしていただきながら、ぜひ取り組んでみてください。

最後になりますが、BLOC NATIONでは無償のワークショップを開催しております。来月はオンラインにて2回、それぞれ別のテーマでの開催を予定しております。どちらのイベントもまだお申し込み受付中ですので、もしご興味をお持ちでしたらぜひご応募していただけますと幸いです。お待ちしております!

※詳細は以下のリンクよりご覧ください。

〇Design Thinking Day #9|実践型ワークショップでプレゼント体験をデザイン!

https://design-thinking-day-20201219.peatix.com/view

〇経験デザインの始め方 #6

https://bloc-online-20201227.peatix.com/view

最後までお読みいただきありがとうございました!

出典)

REIMAGINE CHARITABLE GIVING CHALLENGE:https://www.openideo.com/challenge-briefs/reimagine-charitable-giving-challenge?utm_source=IDEO&utm_medium=email&utm_campaign=reimagine%2Bcharitable%2Bgiving


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