モバイル・エスノグラフィとは、スマートフォンやタブレットから送られてきた写真や動画、自由に記述してもらったコメントなどを分析して、生活の中での消費者の行動や考え、購買意欲の核心となる部分などを発見するための手法です。写真や動画やコメントなどは、あらかじめ依頼した対象者から、日常生活の中でのシーンを指定して送信してもらいます。

訪問調査やグループインタビュー、1対1のデプスインタビューでは、調査期間や参加人数、調査にかかるコストなどに限りがあるため、調査対象者の日常のありのままを知るのが難しいという問題がありました。また、訪問調査では、調査員が来るまでに部屋の片づけをしてしまい、その人の普段の様子がわからなかったり、会場に人を集めるインタビューであれば、慣れない環境での緊張などから、普段とは違う考えが出てきてしまう可能性があります。更に調査に協力してもらった人に一定の報酬を支払う必要があるため、大規模な調査を行うことは難しいです。

しかし、モバイル・エスノグラフィを導入すれば、従来型の調査では得られなかった、ありのままの消費者の姿を知ることができるので、日常生活の中での消費者の実態がわかります。さらに、日常生活の中の無意識の行動によって送られてきた資料から、消費者の新しい気づきがわかる場合があります。気になる資料があれば、対象者に追加調査を行って、その資料を再度確認してもらいます。そうすることで、思ってもみなかった購入意欲の核心部分がわかるかもしれません。

また、調査にスマートフォンなどのモバイル機器を利用することで、国内に限らず複数の国の消費者に依頼することができます。従来は、世界各国で調査を行う場合、長い調査期間と多額のコストが必要でしたが、モバイル・エスノグラフィを導入することで、瞬時に各国の実態がわかります。


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