カルチュアル・プローブとはデザインリサーチにおける調査手法の一つで、1999年にイギリスRCAのアンソニー・ダンという方が開発しました。日本語では「文化推測」や「文化観測」と訳されます。

対象の人々から直接協力を得て、文化や生活、価値、思考についてデータを様々な方法で収集するというユーザー参加型の手法です。デザインのアイデアを引き出すことなどに役立てることができます。

カルチュアル・プローブのやり方はとても多様ですが、最も一般的なのが対象者に自身の資料を作成してもらうことです。具体的には、定められた期間中を行動作成書通りに動いてもらい、その時感じたことなどを残した日記を利用したり、対象者を別のリサーチの調査者として扱うことで、精神的な閉塞感や緊張のない普段の行いに近いデータを収集するなどの方法が挙げられます。

最小限の手間で対象者の抱えている問題や環境を知ることができる調査手法ですが、その分対象者の生活に及ぼす影響の大きいものでもあるため、具体的な方法や対象者の選定などについては、プライバシーの観点も含め慎重に議論、決定する必要があります。

カルチュアル・プローブはUXデザインなどのアイデアを引き出すために使用されることが多いですが、その他にも、例えば地域の災害知を調べるなど、デザインとは違った方面の調査方法に応用することが可能です。

岡山県備前市日生地区では実際にカルチュアル・プローブを利用して2017年11月~12月の2ヶ月間災害知の収集を行っており、住民たちは災害を一時的なものではなく長期的なものとして対策を行っていることや、同じ街の住民でも見方や捉え方がまるで違うことを判明させ、防災計画の策定に役立てています


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