MECEとは「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の略で、
「漏れなく、ダブりがない状態」という意味です。
元はマッキンゼー・アンド・カンパニー社で社内用語として用いられていました。
例えば、ある高校に通う高校生を男女で分けると、MECEで分けることができます。
では、男女の他に「身長が160cm以上」という条件を加えるとどうなるでしょうか。
男にも女にも「身長が160cm以上」の高校生がいるのでダブりが発生し、MECEとなりません。
また、この高校生を「部活動別」という条件で分けてみましょう。この場合、部活動に所属していない高校生がいるので漏れが発生し、MECEとなりません。
男と女のように「ある対象とそれ以外」で分けるとMECEになります。
では、MECEはビジネスにおいてどのように役立つのでしょうか?
・課題に対する解決策を検討するとき
→ 一般にビジネスはお客様の課題を解決することと言えます。
そして、ビジネスで直面する課題のほとんどが、そのままでは取り扱いづらい複雑なものです。
このため、複雑な課題をシンプルで小さな要素に切り分けることが必要です。
シンプルで小さな要素に切り分けることができれば、解決策も考えやすくなります。
では、小さな要素に分けた際漏れが生じたらどうなるでしょうか?
→ その課題に対する解決策には、重要な要素が抜け落ちたものになる可能性があります。
また、小さな要素に分けた際ダブりが生じたらどうなるでしょうか?
→同じ要素を2度検討しなければならず、時間の無駄となります。
このように、MECEは論理的にビジネスを進める上で非常に重要な考え方です。
このため、多くのビジネスシーンで用いられています。