ブランド・エクイティとは、いわゆるブランド価値のことを指します。一般的な商品価値は、そのモノの質によって具体的に決められます。製造過程で必要となった材料費や人件費、様々な費用を考えた上で売値が決まり、売買の対象となります。つまり、状況によっては値段が高騰することも下落することも考えられ、その資産は形があるものとして認識されます。一方、ブランド・エクイティは商品の質や機能性だけではなく、そこにブランド名があるかどうか、ロゴが入っているかどうかなどが重要視されるのです。このブランド名による力は目に見える形ではないので、無形資産に分類されます。

ブランド・エクイティには、大きく分けて5つの要素があると言われています。まず1つ目の要素は「ブランド・ロイヤルティ」です。これは、顧客のブランドに対する執着心や愛着を表現したものです。例えば、気に入っているブランドがあれば、そのブランドの商品ばかりを集めてしまう人もたくさんいます。他にも様々な商品があるにも関わらず、執着心しているブランド以外が目に入らないのです。これは商品そのものの価値ではなく、ブランドが持つ価値を優先して考えている結果です。ブランド・ロイヤルティは価値を大きく変動させる要因となるので、ブランド・エクイティの核と言っても過言ではありません。

2つ目の要素が「ブランド認知」です。これは、そのブランドが人々にどの程度知られているか、またどのように知られているかということです。人はより多くの人に知られているモノに対して安心感を抱く傾向にあります。しかし、認知度が高いからと言って手放しで喜べないのが事実です。例えば車ですが、どんなに品質が良い高級車だったとしても、そのブランド名を聞いただけで「私のような庶民には到底買えない」という先入観を持ってしまうことがあります。認知度は露出することでいくらでも上げられますが、それに比例して必ず売上が伸びるというわけではないと理解しておくことが必要です。

3つ目の要因が「知覚品質」です。これは販売されている商品やサービスに対し、同じ目的に沿った別の商品と比較して、どれだけ品質が優れているかを認識することです。この優位性はブランド・エクイティを構成する上で重要な要因となります。例えば、通販番組でよく取り上げられる掃除機で見てみると、知覚品質は機能性や吸引力、保証などが判断のポイントとなります。これらを他の掃除機と比較した上で、優れていると思ったものを購入するという人が多いでしょう。

4つ目の要因が「ブランド連想」です。これは顧客がブランドに対して連想できるものすべてを指します。例えば、テーマパークであればアトラクションやグッズ、地名であればそこにある観光スポットなどが挙げられます。このブランド連想があることによって、他のブランドとの差別化がはかれます。

5つ目の要因が「所有権のあるブランド資産」です。ブランドそれぞれが持っている商標権などがこれにあたります。どんなにブランド連想を増やして差別化をしたとしても、同じように連想していくブランドがあれば、差別化が難しくなります。だからこそ、他のブランドに真似されないように商標登録をしておくのです。権利によって守られることで、ブランドの価値を損ねるというダメージを回避できます。

この5つの要因を一定基準まで上げようとすると、時間もお金もかかります。だからこそ企業は様々な工夫を行うだけではなく、ブランド戦略を練って計画的に価値を上昇させていくことが重要なのです。


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