サービス・エンカウンターとは、「顧客」と「サービス」が接する場のことです。顧客がサービスに出会う場面は人的接触に限らず、ATMなどの機械やウェブ・電子メールなどのサイバースペース、郵便物なども含まれます。これらは、サービスの提供者と顧客との相互作用によって、より良いサービスへと誘導するものとなります。

そしてサービス・エンカウンターをマネジメントする際は、「時間」「関与・関わりの程度」「学習」について十分に考慮する必要があります。

「時間」 「関与・関わりの程度」「学習」

・時間(タイムマネジメント)

これは、特にサービス業界にとって非常に重要な要素だと言えます。例えばレストランの場合、夜の早めの時間帯にはファミリーに利用してもらい、遅い時間帯には仕事帰りのビジネスマンに利用してもらいます。そうすることで、空席の存在する時間帯を極力減らし、稼働率を向上させることができます。

・関与・関わりの程度

関与・関わりの程度とは、提供するサービスの中で顧客にも参加してもらうという考え方で、簡単に言うとセルフサービスを指します。例えば量販店では、商品の選択をセルフサービスにすることで、顧客は自分のペースで買い物ができ、また企業は店員にかかる人件費の一部を削減することができます。

・学習

こちらは、顧客にサービス・エンカウンターを十分に理解してもらうことで、徐々にサポートをする必要をなくしていくというものです。お互いの機会コストを高め、それを利益の向上につなげていく考え方です。
機会コストとは、「ある行動をとったとき、その行動によって得た利益とは異なる行動を選択していれば得られていたであろう最大の利益との差額」のこと。つまり、顧客は他社へ乗り換えた際に損をする度合いが大きくなると感じると定着しやすくなり、顧客が定着すれば企業はサポートに割くコストを減らせるのでプラスになる、というわけです。

真実の瞬間

サービス・エンカウンターは、顧客によるサービスの評価を決定付ける「真実の瞬間」が生じる場でもあります。「真実の瞬間」とは、1980年代に経営危機に陥っていたスカンジナビア航空が再建に取り組んだ際、当時の社長であるヤン・カールソンが打ち出したサービスマネジメントの考え方です。

内容を分かりやすく言うと、「顧客はその企業とほんの短い時間接する事で、その企業のサービスを評価してしまう」というものです。例えばいくら美味しい料理を提供しているお店でも、従業員の何気ない対応や仕草がそのお店の評価を決めてしまうということです。

ヤン・カールソンはこの考え方のもと、サービスレベルを最高水準に引き上げることで顧客満足度を大きく向上させ、抜本的な改革に取り組みました。その結果、スカンジナビア航空は1年で経営の再建に成功し、現在では企業再生のお手本としてビジネスケースにも多く取り上げられています。

終わりに

小さな意識の積み重ねが、大きな結果を生み出すことになるんですね。
サービスの質を高めて収益につなげるため、一瞬のことにも気を抜かずに取り組みましょう!

参照サイト:
お問合せポータル、サービス・エンカウンター[online] https://www.otoiawase-portal.jp/words/marketing/post_370.html (アクセス日:2020/05/20)

Next Leader、ビジネスリーダー必修のマネジメントスキル[online] http://www.nuture.co.jp/nextleader/management/19/02.html (アクセス日:2020/05/20)

Innova、進化する「Moment of Truth(真実の瞬間)」とは?<マーケティング用語解説>https://innova-jp.com/the-evolution-to-moment-of-truth/ (アクセス日:2020/05/20)


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