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xd library Net Promoter Score

「NetPromoterScore(ネットプロモータースコア)」はNPSと略されるもので、企業ブランドや商品・サービスへの親しみや信頼感を示す「顧客ロイヤルティ」を数値化したものを指します。NPSが高ければ高いほど事業における成長率が高く、収益性の向上を意識している企業だといえるでしょう。NPSは顧客満足度と並んで導入されている手法であり、日本国内でも多くの企業が取り入れています。NPSの具体的な測定方法は、顧客に対して「この商品を家族や親しい身近な人にどれくらい勧めたいと思いますか。0~10点で点数をつけてください」といった質問をして評価してもらうというものです。
そして、調査した結果、顧客を「批判者(0~6点)」「中立者(7~8点)」「推奨者(9~10点)」の3つのタイプに分類して分析を行います。NPSは推奨者の割合から批判者の割合を差し引いた数値のことであり、推奨者が増えるか批判者が減ると、NPSの数値が高くなるように設計されています。たとえば批判者が30%、中立者が20%、推奨者が50%だったとします。この場合50%-30%=20がNPSです。

推奨者はリピート率が高いという特徴があり、紹介客のほとんどがこのタイプの顧客からの紹介によるということもあります。中立者は商品やサービスに特に不満もなければ、積極的に周りに勧めることもしません。他社製品が優れていると感じると乗り換えてしまいやすいタイプでもあります。そして、批判者は何らかの形で商品やサービスに不満を抱えており、SNSなどでネガティブな口コミを広めてしまいやすい傾向があります。対応する従業員の意欲を低下させてしまう要因ともなる存在であるため、事業活動を考えるうえで意識するべき人たちです。

NPSと顧客満足度が異なる点は、収益性と連動した数値であるかという点にあります。NPSでは、顧客がリピーターとなってくれるかどうかや家族や友人といった他者に勧めるかどうかといった部分に重点を置いているため、企業が得られる今後の収益に密接に影響を与えるのです。その一方で、顧客満足度は現時点での評価についてしか反映されないため、未来のことを指し示すのが難しい指標となっています。そのため、顧客満足度の改善を図ったとしても、企業の売上に結びつかないケースも数多くあるのです。リピート率や顧客単価の向上につながらなければ、企業の収益性は次第に低下していくことにもなるでしょう。したがって、NPSは顧客満足度に代わる指標として注目されています。

長期的に企業活動を行っていくためには、自社の商品やサービスを勧めてくれる推奨者を増やしていくことが大切です。推奨者は長期にわたって優良な顧客となるだけではなく、SNS上でもポジティブな口コミを広めてくれるでしょう。売上や収益性を高め、企業ブランドの向上にもつながっていきます。現在の顧客を大切にしつつも、未来の顧客を惹きつけていくことが大切です。事業戦略を考えるうえでNPSを積極的に活用していけば、企業価値や企業利益を最大化していくことにつながります。