リチャード・オリバーが提唱する「期待不確認モデル」は、顧客満足度を評価する上で有効なツールの1つです。顧客満足度とは、サービスや商品に対して消費者がどのくらい満足しているかを示す度合いのこと。これをもとに「顧客視点から」の改善を検討していくことで、売り上げにつながる効果的な策を打ち出すことができます。

期待不確認モデルとは

期待不確認モデルとは、「期待(Expectation)」と「パフォーマンス(Performance)」を比較し、「E>P」(パフォーマンスが期待より低い状態)であれば不満、「E<P」(パフォーマンスが期待を上回っている状態)であれば満足と捉えるというものです。
このEとPの関係を調査することで、顧客満足度を測ります。

E=Pの場合

しかし、国際規格の品質管理システム*ISO9000シリーズでは、顧客の期待を上回るのではなく顧客のニーズを過不足なく満たしている状態を「顧客が満足している」と捉えています。つまり、E=Pです。
これは、顧客が企業であり、品質管理を目的としているために現れる違いです。経営管理を軸とし、不特定多数の消費者をターゲットとする場合には、リチャード・オリバーの理論(E<P)を活用することが望ましいといえるでしょう。

*ISO9000シリーズ:国際標準化機構(International Organization for Standardization)による、ISO9000-1、ISO9001、ISO9002、ISO9003、ISO9004-1という5つの規格の総称。
「すべての製品・サービス、工程において、正しく実施される品質マネジメントシステム」を構築し運用していくためのもの。

カスタマーディライト

近年では、顧客の予想を格段に上回るハイグレードな商品を提供する行為をカスタマーディライトと呼び、区別しています。
期待を上回るという点でE=PではなくE<Pとなりますが、単なるE<Pではありません。カスタマーディライトは、顧客の期待以上のパフォーマンスを発揮することを通して、顧客に「歓びや感動」を与えることと定義されます。
これを実現するためのアイディアを2つご紹介します。

・One on Oneマーケティング
感動を生むレベルのサービスを提供するためには「一般的に良いとされるサービス」にとどまっていては不十分であり、「1人ひとりに合わせたサービス」を提供することが必要です。顧客情報によってカスタマイズされたサービスができないか、考えてみましょう。

・従業員に裁量権を与える
感動を与えるためのアイディアをせっかく思い付いても、マニュアルを気にして実行できないのなら意味がなくなってしまいます。感動を生むサービスのためには、ときに定型から外れた行動も必要になるでしょう。また、予算もかかるかもしれません。そのため、従業員が「顧客の感動を生むために必要だと思ったこと」について自由に行動できるよう、規則や資源の制約を緩めて裁量権を与えることも大切です。

終わりに

顧客の期待を満たすだけでなく上回ること、そしてさらにその先の「感動」を意識することで、サービスの質は大きく変わってくると考えられます。ぜひご自身の「感動」体験を参考としつつ、マーケティングに取り入れてみてください!

参照サイト:
EMEAO! ISO9000シリーズの規格とは?ひとつずつ解説します [online] https://emeao.jp/guide/privacymark/privacymark-knowlege/post-2230/ (アクセス日:2020/06/26)
Tayori Blog カスタマーディライト(CD)の意味とは?実現するための6つのポイント[online] https://tayori.com/blog/customer-delight/#:~: (アクセス日:2020/06/26)
情報システム用語事典:顧客満足(こきゃくまんぞく)[online] https://www.itmedia.co.jp/im/articles/0607/29/news015.html (アクセス日:2020/06/26)
【補助線】顧客満足とは何か? [online] https://people.weblogs.jp/ppf/2008/04/post-be7a.html (アクセス日:2020/06/26)


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